通信販売酒類小売業免許は、2都道府県以上の広範な地域の消費者へ、ネットやカタログ等で酒類を販売するための免許です。
このページでは、取得要件、必要書類、申請の流れ、費用の考え方まで、初めての方にもわかりやすく整理して解説しています。
酒類販売業免許を専門とする行政書士が、実務上の注意点も含めて丁寧にご案内します。
- ✓ 通信販売酒類小売業免許の概要(ネット・ECで販売できるお酒の範囲)
- ✓ 一般酒類小売業免許(実店舗販売)との違い — どちらが必要か迷った方向け
- ✓ 取得に必要な4つの要件(人的・場所的・経営基礎・需給調整)
- ✓ ECサイトに必須の表記と20歳未満飲酒防止対策(年齢確認・注文確認)
- ✓ 申請から免許交付までの流れ — 必要期間を含む全体像
- ✓ 料金体系と行政書士に依頼した場合の費用感 — 報酬・登録免許税の目安
通信販売酒類小売業免許とは(概要)
どんな販売が対象か
通信販売酒類小売業免許は、通信手段を使って2都道府県以上にわたる広範囲の消費者を対象に、酒類を小売販売できる免許です。
ただし、すべての酒類を扱えるわけではなく、国産酒類には製造者ごとの出荷量制限などが設けられています。
👉販売可否の判断に必要な酒税法上の品目区分を確認する

👉ワインをネット販売したい方はこちら

通常の小売免許との違い
- 通常の一般酒類小売業免許には、店頭販売や1都道府県の消費者を対象とした通信販売が含まれるが、広域通信販売には対応しない
- 通信販売免許では、対象酒類に制限がある(国産酒の製造者出荷量制限等)
- 免許区分の違いにより、実店舗販売・卸売はできない(別の免許が要る)
この免許で売れるお酒・売れないお酒(3,000klルールの解説)
👉通信販売酒類小売業免許で重要な3,000klルールの詳細はこちら

需給要件は、条文と制度趣旨を踏まえて判断します
通信販売酒類小売業免許における需給要件は、
酒税法および国税庁の申請手引きに基づいて判断されるものです。
そのため、条文や制度の前提を正しく理解したうえで、
自分が販売しようとしている酒類が要件に該当するかを整理する必要があります。
以下では、需給要件の中でも重要なポイントを、
スライドの内容をもとに文章で整理します。
国産酒には「製造量の壁」があります(3,000キロリットル要件)

通信販売酒類小売業免許で取り扱うことができる国産酒には、
製造量に関する明確な制限があります。
👉国産酒の販売可否を左右する3,000klルールを詳しく見る
具体的には、
通信販売で扱える国産のお酒は、
品目ごとの課税移出数量(出荷量)が、前会計年度においてすべて3,000キロリットル未満
である製造者(いわゆる「特定製造者」)が製造したものに限られます。
また、地方の特産品を原料とする委託製造(OEM)品についても、
委託者ごとの数量が3,000キロリットル未満であれば、需給要件の対象となります。
このような制限が設けられているのは、
通信販売酒類小売業免許が、
中小零細の酒造メーカーの販路拡大や販売機会の確保を支援する目的で創設された制度
だからです。
そのため、
大手メーカーが製造する主要なビールや清酒などについては、 この「製造量の壁」により、原則として通信販売酒類小売業免許では取り扱うことができません。
ワイン・リキュール・果実酒などの正式な品目の考え方はこちら

輸入酒は制限なし。ただし国産酒には「証明書」が必要です

需給要件の中で、国産酒と大きく扱いが異なるのが輸入酒です。
海外から輸入されるお酒については、
3,000キロリットルの製造量制限は適用されません。
👉通信販売酒類小売業免許で重要な3,000klルールの詳細はこちら
そのため、
生産規模を問わない全ての銘柄を通信販売酒類小売業免許により自由に取り扱うことが可能です。
一方で、国産酒を取り扱う場合には、
製造者から「当社の昨年度の品目毎の課税移出数量は3,000キロリットル未満である」 という内容の証明書(いわゆる3,000kl未満証明書)を発行してもらい、 申請時に添付する必要があります。
この証明書が提出できなければ、
需給要件を満たしていることを説明することができません。
したがって、
「どのお酒を売りたいか」を検討する段階で、
そのメーカーが特定製造者に該当し、証明書を発行してもらえるかどうかを 最初に確認することが、免許取得への最短ルートとなります。
👉店頭販売がある方は一般酒類小売業免許も確認
取得のための4つの要件
通信販売酒類小売業免許では、一般免許と同様に「人的要件」「場所的要件」「経営基礎要件」「需給調整要件」の4つが重視されます。
人的要件
販売業免許を取得するためには、申請者や法人の役員が「人的要件」を満たしている必要があります。
人的要件とは、酒税法第10条第1号から第8号に定められている欠格事由のことで、一つでも該当すると免許は交付されません。
条文はやや分かりにくいため、ここでは実務上の判断に沿って、4つのグループに分けて解説します。
ご自身や役員の経歴と照らし合わせながら、事前に確認しておきましょう。
① 過去に酒類販売免許を取り消されたことがあるか
まず確認されるのが、過去の免許取消歴です。
注意が必要なのは、「自主的に廃業したケース」と「免許取消処分」はまったく別、という点です。
自分の判断で店舗を閉めた自主廃業であれば問題ありません。
問題になるのは、
法令違反などを理由に、税務署から免許取消処分を受けた場合です。
ここでは、次の2つのパターンがチェックされます。
・申請者自身の取消歴
個人・法人を問わず、申請者自身が過去3年以内に免許を取り消されている場合は免許を受けられません。
・過去の役員経歴
申請者本人や役員の中に、
「免許を取り消された別の会社で、違反当時に役員だった人」がいる場合も注意が必要です。
違反が行われた時期に役員だった場合、その責任が問われ、
取消処分から3年間は新たな免許に関われません。
「前の会社の話だから関係ない」という考えは通用しないため、役員の過去経歴は慎重に確認する必要があります。
② 過去2年以内に税金の滞納処分を受けていないか
酒類販売業免許は、国税庁(税務署)が管轄する免許です。
そのため、納税状況は非常に厳しくチェックされます。
確認されるのは、
過去2年以内に、国税または地方税の滞納処分を受けたことがあるかという点です。
ここでいう「滞納処分」とは、
単なる支払遅れや、うっかり忘れていた、というレベルではなく、
督促を無視した結果、差押えなどの処分を受けた場合を指します。
法人の場合は、会社自体の納税状況が対象となります。
③ 特定の法律違反による罰金刑を受けていないか
次に確認されるのが、特定の法律違反による罰金刑や通告処分です。
対象となるのは、国税関係法令のほか、次のような法律です。
- 未成年者飲酒禁止法
- 暴力団対策法
- 刑法(傷害罪・暴行罪など)
これらに違反し、罰金刑や通告処分を受けた場合、
刑の執行が終わってから3年が経過していないと免許は取得できません。
④ 拘禁刑以上の刑を受けていないか
最後は、より一般的な前科に関する要件です。
お酒に直接関係するかどうかにかかわらず、
過去に拘禁刑以上の刑に処せられた場合、
その刑の執行が終わってから3年を経過していない間は免許を受けられません。
執行猶予中の場合も含まれます。
法人の場合の注意点
法人で申請する場合、代表者だけでなく、役員全員が
上記4つの人的要件をすべて満たしている必要があります。
「一人だけ該当していたために申請がストップする」というケースも少なくありません。
申請前に、必ず役員全員の経歴を確認しておきましょう。
ること」「会社の経営陣も含めて健全であること」が基本的にチェックされます。
場所的要件
場所的要件とは、申請する販売場が酒税法上、不適当とされる場所でないかどうかを確認するものです。国税庁の手引きでは「正当な理由がないのに取締り上不適当と認められる場所に販売場を設けようとしていないこと」と定められています。
具体的には、お酒の製造場や、すでに免許を受けている他の販売場、酒場、料理店などと同一の場所で販売することは認められません。審査においては「同一場所ではないか」という点が重要な判断基準となります。そのため、独立した販売場として成立することをレイアウト図面等で証明できるよう、事前の確認と準備を行うことが大切です。
経営基礎要件
経営基礎要件では、事業を継続的に行うだけの経営基盤があるかどうかが確認されます。資金力・経営知識・財務状況など、安定して酒類販売を続けられるかがチェックのポイントです。
- 事業を継続できるだけの資金・設備を有すること、または取得予定であること
- 適正に酒類の小売業を経営するに十分な知識及び能力を有すること
- 過去数年の決算で著しく財務状態が悪くないこと(例:繰越損失の割合が大きすぎない等)
経営基礎要件とは、国税庁の手引き上、申請者について
「破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない場合のほか、その経営の基礎が薄弱であると認められる場合に該当しないこと」
が求められる要件です。判断は主に、「イ」〜「ト」に該当しないこと、加えて「チ」「リ」を充足できるか、がポイントになります。
①【イ】現に国税・地方税の滞納がないか
- いま現在、国税または地方税を滞納している場合は、経営基礎要件で問題となります。
- 「過去に遅れたことがある」よりも、現時点で滞納が残っている状態かどうかが問題となります。
②【ロ】申請前1年以内に銀行取引停止処分がないか
- 申請前1年以内に銀行取引停止処分を受けている場合に該当します。
- 資金繰り・信用面から、事業継続が難しいと判断されます。
③【ハ】最終事業年度の「繰越損失」が「資本等の額」を上回っていないか
【ハ】は、最終事業年度の確定決算に基づく貸借対照表で、
繰越損失が資本等の額を上回っている場合に該当します。
- 繰越利益剰余金がマイナス(=繰越損失)となっている場合に、
その繰越損失額(④)が、資本等の額(①+②+③−④)を超えると「ハ」に該当します。
言い換えると、会社の体力(資本等)に対して、赤字の蓄積が大きすぎないかを見る項目です。

④【ニ】過去3事業年度で「大きな赤字」が継続していないか(20%基準)
【ニ】は、過去3事業年度において当期純損失が計上されていることを前提に、
各事業年度の当期純損失額が、各事業年度の資本等の額(①+②+③−④)の20%を、すべての事業年度で超えている場合に該当します。
ポイントは、一時的な赤字ではなく、継続的に大きな赤字が出ていないかという見られ方です。
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⑤ホ・ヘ・ト:法令遵守および販売管理体制
「ホ」および「ヘ」は、事業運営における法令遵守の姿勢を問う項目です。「ホ」は酒税関連法への違反や通告処分の未履行がないこと、「ヘ」は販売場が建築基準法、都市計画法、農地法などに違反し、除却や移転を命じられていないことが条件となります。また「ト」では、お酒を適正に販売するための「販売管理体制」が適切に構築できるかどうかが判断されます。
⑥チ:知識・経営能力および販売能力
酒類の通信販売を適正に行うための十分な知識や能力があるかを確認する項目です。一般酒類小売業免許では「3年以上の実務経験」が厳格に求められますが、通信販売酒類小売業免許ではこの「3年」という具体的な年数基準は明記されていません。直接の経験がなくとも、他業種での経営経験や「酒類販売管理研修」の受講状況などを踏まえ、実質的に能力があると認められれば要件を満たすことが可能です。
⑦ リ:資金の裏付けと販売方法の適法性
事業に必要な資金の確保はもちろん、通信販売特有のルールへの対応が求められます。「特定商取引法」に基づく消費者保護ルールの遵守に加え、「二十歳未満の者の飲酒防止に関する表示基準」を満たしているかが厳しくチェックされます。構築するECサイトやカタログに、法律で定められた正しい表記がなされているかが非常に重要です。
⑧ヌ:20歳未満の者の確認手段(通信販売特有の要件)
一般酒類小売業免許にはない、通信販売ならではの重要な項目です。対面販売とは異なり相手の顔が見えないため、酒類の購入申込者が20歳未満でないことを確認できる手段を講じているかが問われます。具体的には、ECサイトの注文画面や申込用紙に必ず生年月日・年齢の入力欄を設けるなど、未成年者にお酒を売らないための確実なシステムを構築しなければなりません。
需給調整要件
需給調整要件では、酒税の保全上酒類の需給の均衡を維持する必要があるため酒類の販売業免許を与えることが適当でないと認められる場合に該当しないことと定められています。主に以下の酒類が販売の対象となります。
- カタログ等の発行年月日の属する会計年度(4月1日から翌年3月31日までの期間をいいます)の前会計年度における酒類の品目ごとの課税移出数量が、全て3,000 キロリットル未満である酒類製造者(以下「特定製造者」といいます)が製造、販売する酒類
- 地方の特産品等(製造委託者が所在する地方の特産品等に限ります。)を原料として、特定製造者以外の製造者に製造委託する酒類であり、かつ、当該酒類の一会計年度における製造委託者ごとの製造委託数量の合計が3,000キロリットル未満である酒類
- 輸入酒類 (輸入酒類については、酒類の品目や数量の制限はありません)
👉ワイン・リキュール・果実酒などの正式な品目の考え方はこちら

申請の流れと必要書類
申請から交付までの流れと期間
👉免許取得までの全体の流れを見る

- 事業計画の検討・整理(どの酒類を扱うか、販売見込み、仕入先など)
- 管轄税務署への事前相談(要件適合性の確認)
- 申請書類および添付資料の準備・作成
- 申請書類の提出
- 税務署による審査(標準処理期間は2か月。ただし補正対応で延びることあり)
- 免許通知書の交付・登録免許税の納付(3万円)
- 酒類販売開始・必要な届出・管理体制の構築
なお、書類不備や要件不適合があると差戻し・不許可になることがありますので、徹底した事前準備が必要です。
必要書類と準備ポイント
- 酒類販売業免許申請書および次葉類(販売場の状況、建物配置図、営業の概要、収支予測 などを記載)
- 誓約書
- 履歴書
- 資金関係の証明書
- 地方税の納税証明書
- 不動産関係の書類(土地・建物の登記事項証明書、賃貸借契約書、使用承諾書 等)
- 法人関連書類(定款、登記事項証明書、役員の履歴書)
- 財務書類(法人は直近数期分の決算書、個人事業主は確定申告書類)
- 酒類販売管理者を選任する旨の届出および酒類販売管理研修の受講予定に関する書類
- その他の書類(販売しようとする酒類についての説明書、酒類の通信販売における表示を明示したカタログ等のレイアウト図、申込書、納品書(案)等)
👉酒類販売業免許の必要書類はこちら

申請にあたって注意すべきポイント
- 通信販売免許ではすべての酒類を扱えるわけではない(大手メーカー国産酒などは制限あり)
- 未成年者飲酒防止のための年齢確認、表示義務などの制度整備が必須
- 販売地域が海外・国外消費者向けの越境ECの場合は、この免許では対応できない(輸出酒類卸売業免許等が必要)
- 一般免許と併用したい場合、両方を取得する必要あり(別途要件審査)
免許交付後・運用上の注意点
- 申請内容に変更があった場合は、変更申請または届出が必要
- 販売実績・仕入実績は適切に記帳・帳簿保存する義務あり
- 蔵置所(倉庫)を別途設ける場合は蔵置所届出が必要になることがある
- 法令遵守(未成年販売禁止・表示義務等)を徹底する
取得にかかる期間と費用
免許取得にかかる期間(スケジュール)
通信販売酒類小売業免許は、税務署に申請書類を提出してから約2ヶ月の審査期間を経て交付されます。
ただし、申請書を提出する前の「要件確認」や「添付書類の収集・作成」に別途2週間から1ヶ月程度の準備期間が必要です。そのため、プロジェクトの開始から実際に販売を開始できるまでには、トータルで約2ヶ月半〜3ヶ月を見込んでおく必要があります。
通信販売酒類小売業免許の手続きに必要な費用
かかる費用は、「ご自身ですべて手続きを行う場合」と「当事務所へご依頼いただく場合」で異なります。
ご自身で申請する場合
行政書士への報酬が発生しないため、国に納める登録免許税と、各種証明書を取得するための実費のみとなります。
*登録免許税:30,000円(免許交付時に税務署へ直接納付します)
*その他実費:数千円〜1万円程度(各種納税証明書、販売場の土地建物の登記事項証明書などの公的書類の発行手数料や郵送代)
*合計目安:約35,000円〜40,000円
当事務所(みのり青山行政書士事務所)へご依頼いただく場合
👉酒販免許サポートの料金一覧
書類の収集、申請書の作成から税務署との折衝・提出代行まですべてお任せいただくプランです。当事務所の報酬には、土地建物の登記情報を含む公的書類の取得費用などの実費があらかじめ含まれている「コミコミ価格」となっております。お客様が後から思わぬ追加実費を請求されることはありません。
*報酬額(税込):150,000円
*登録免許税:30,000円
*合計:180,000円
※登録免許税は、免許交付時にお客様が国税庁(税務署)へ直接納付するものです。
【同時申請のメリット】
「実店舗での対面販売」なども行う場合、店頭販売用の「一般酒類小売業免許」も同時に申請しておくのがおすすめです。
同時申請(一般酒類小売業免許+通信販売酒類小売業免許)の場合、2つ目の免許につき33,000円(税込)の追加報酬となり、別々に申請するよりも大幅にコストを抑えることができます。・報酬額(税込):183,000円(150,000円+同時申請33,000円)
・登録免許税:30,000円
・合計目安:213,000円
地域別の酒販免許申請サポート
酒類販売業免許は、販売場の所在地を管轄する税務署との関係や、物件・販売方法・事業内容の整理が重要です。
当事務所では、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・山梨県などを中心に、地域ごとの酒販免許申請のポイントや対応エリアをご案内しています。
東京都で酒販免許の申請代行をお探しの方へ
都内の管轄税務署や、渋谷区・新宿区をはじめとする地域別の申請ポイントを解説します。
詳しく見る →神奈川県で酒販免許の申請代行をお探しの方へ
横浜市・川崎市を含む神奈川県内の酒販免許申請の流れや注意点をご案内します。
詳しく見る →千葉県で酒販免許の申請代行をお探しの方へ
千葉県内で酒販免許を申請する際の管轄や必要書類の考え方をまとめています。
詳しく見る →埼玉県で酒販免許の申請代行をお探しの方へ
埼玉県での販売場設定や申請準備のポイントを地域別に確認できます。
詳しく見る →山梨県の酒販免許申請対応エリア一覧
山梨県内で酒販免許申請をご検討中の方向けに、対応エリアと申請の要点を掲載しています。
詳しく見る →※上記以外の地域についても、オンラインにて全国対応しております。
よくある質問(通信販売酒類小売業免許)
- 通信販売酒類小売業免許があれば、ECサイトでどのような酒類でも販売できますか。
-
いいえ。ECサイトで販売できる国産酒類には制限があります。
通信販売酒類小売業免許で販売できる酒類は、法令上、「輸入酒類」および「一定の要件を満たす国産酒類」に限られます。国産酒類については、主に前会計年度における酒類の品目ごとの課税移出数量がすべて3,000キロリットル未満である製造者が製造・販売するものなどが対象です。したがって、一般に広く流通している大手メーカーの国産酒類は、この免許だけでは取り扱えない場合があります。
- 通信販売酒類小売業免許では、なぜ大手メーカーの国産酒類を販売できない場合があるのですか。
-
国産酒類について、いわゆる「3,000キロリットル基準」があるためです。
この免許で取り扱える国産酒類は、カタログ等の発行年月日の属する会計年度の前会計年度において、酒類の品目ごとの課税移出数量がすべて3,000キロリットル未満である製造者が製造・販売するものなどに限定されています。大手メーカーのビール、日本酒等は、この基準を超えることが多いため、原則として通信販売酒類小売業免許の対象外です。申請時には、製造元から課税移出数量がすべて3,000キロリットル未満である旨の証明書の提出が求められます。
- 輸入ワインや輸入ビールは、通信販売酒類小売業免許で販売できますか。
-
はい。輸入酒類は、品目や数量の制限なく販売対象となります。
国産酒類には3,000キロリットル基準がありますが、輸入酒類については、酒類の品目や数量の制限はありません。 そのため、輸入ワイン、輸入ビール、輸入ウイスキーなどを中心に取り扱うECサイトは、この免許との相性がよいといえます。
- Amazon、楽天市場、自社ECサイトのいずれで販売する場合でも、通信販売酒類小売業免許は必要ですか。
-
はい。販売プラットフォームを問わず、要件に該当する通信販売を行う場合は免許が必要です。
2都道府県以上の広範な地域の消費者等を対象として、インターネットやカタログ等で商品内容・価格その他の条件を提示し、郵便、電話その他の通信手段により売買契約の申込みを受ける場合は、通信販売酒類小売業免許が必要です。無免許で酒類販売業を行った場合は、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となります。
- 通信販売酒類小売業免許では、20歳未満の者の飲酒防止のために、どのような対策が必要ですか。
-
通信販売酒類小売業免許における20歳未満の者の飲酒防止対策としては、インターネット上での表示、年齢確認の実施、納品書等への記載という主に3つの対応が必要です。
(1) サイト・広告への表示
「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されている」等の旨を明瞭に表示します。インターネット等では、酒類の価格表示に使用している文字以上の大きさで表示する必要があります。
(2) 年齢確認の実施
申込画面には、申込者の年齢記載欄を設け、その近接する場所に「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されている」又は「20歳未満の者に対しては酒類を販売しない」旨を表示する必要があります。
(3) 納品書等への記載
納品書や、インターネット等による通知にも、「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されている」旨の表示が必要です。 - 通信販売酒類小売業免許があれば、実店舗での対面販売もできますか。
-
いいえ。店頭小売や、一の都道府県の消費者等のみを対象とする小売はできません。
通信販売酒類小売業免許は、あくまで2都道府県以上の広範な地域の消費者等を対象とする通信販売のための免許です。店頭で申込みを受けたり、店頭で酒類を引き渡したりする店頭小売を行うことはできません。また、一の都道府県の消費者等のみを対象として小売を行うこともできません。 これらを行う場合は、別途、一般酒類小売業免許の要否を確認する必要があります。
みのり青山行政書士事務所 代表紹介
| 事務所名 | みのり青山行政書士事務所 |
|---|---|
| 代表者 |
大谷 賢司(特定行政書士/申請取次行政書士) 東京都行政書士会登録 第24081669号 |
| 役職・所属団体 | 東京都行政書士会渋谷支部 理事 |
| 学歴・保有資格 |
早稲田大学商学部、早稲田大学ビジネススクール(WBS)卒業 日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート 日本シードルマスター協会認定シードルアンバサダー |
| 主な実績・講演歴 |
・2025年10月、2026年6月 渋谷区創業セミナー(特定創業支援等事業)にて東京都行政書士会渋谷支部代表として講師を担当 ・2022年 日本ソムリエ協会 ワイン検定ブロンズクラス講師を担当 |
| 所在地 |
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂一丁目15番3号 プリメーラ道玄坂329 |
ビジネスモデル別 酒販免許の基本解説
ご自身のビジネスに合わせた最適な免許の基本情報と、解説動画をまとめています。
ご依頼の流れ
通信販売酒類小売業免許 解説動画
インターネットやカタログを利用してお酒を販売するには「通信販売酒類小売業免許」が必要です。この免許には特有の品目制限があり、事前の確認が欠かせません。ここでは、ECサイト運営で必須となる各要件や、取り扱い可能な酒類の判断基準について、実務のポイントを動画で分かりやすく解説しています。
👉大規模なECサイトやオフィス環境での通信販売酒類小売業免許の具体的な取得事例は、こちらで詳しく解説しています。

