イベントでお酒を販売したい!知っておきたい免許・届出ルール

酒販免許を持っていない事業者が、イベントのためだけに未開封のお酒を販売することは、原則として認められていません。期限付酒類小売業免許は、すでに酒類製造免許や酒類販売業免許を受けている事業者が、販売場所を一時的に増やすための制度だからです。

すでに免許をお持ちの事業者は、届出または期限付酒類小売業免許の手続きにより、イベント会場での販売が認められます。免許がない場合でも、あらかじめ販売期間が定められている季節的・臨時の催事場所であれば、その場所を固定店舗とみなして免許申請できるケースがあります。本記事ではどのような場合に「免許申請が必要」になり、どのような場合に「届出のみで足りる」のかを具体的に整理していきます。

👉要件の判定方法と、開催日から逆算したスケジュールはイベント会場での酒類販売|期限付酒類小売業免許の要件と逆算スケジュールで解説しています。

なお、『イベント会場でコップやグラスにお酒を注いで、その場で飲用として提供する』場合(利き酒・テイスティング・生ビール注ぎ売り等)には、酒類販売業免許は不要です。一方で、未開封ボトルや缶をそのまま販売したい場合は、本ページの整理どおり免許または届出が必要となります。

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イベントでお酒を販売する3つのパターン

\ イベントでお酒を売りたい! /
あなたの出店計画はどのパターン?該当するものを以下から【1つ】選んでチェックしてみましょう。

パターン 1

【すでに酒類製造免許または酒類販売業免許あり】未開封(缶・瓶・ボトル)を販売する

出店期間やその他の要件によって、必要な手続きが2種類に分かれます。

  • 10日以内 + 諸条件クリアの場合: 税務署への「届出」で対応可能 (※販売場を開設する日の10日前までに提出)
    〈主な諸条件〉前1か月以内に同一場所での出店がないこと、販売するお酒が既存の免許品目と同じであること等
  • 10日を超える場合: 事前に「期限付酒類小売業免許」の申請が必要
パターン 2

【酒販免許なし】未開封(缶・瓶・ボトル)を販売したい

❌ 原則、販売できません

イベント出店のためだけに、一時的な酒販免許を新規に取得することは、ルール上原則として認められていません。

パターン 3

【コップ提供】その場で注いでグラスやカップで提供する

⭕ 税務署(酒販免許)の手続きは不要です!

生ビール、グラスワイン、カップに注いだ酒などの提供は「小売」ではなく「飲用提供」となるため、酒販免許は不要です。(※ただし、保健所の飲食店営業許可や臨時出店届などが別途必要になります)

これからお酒の販売事業を始めたい方は、販売方法(実店舗か通販か)に応じた酒類小売業免許の取得をご検討ください。

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イベント出店での酒類販売におけるよくある誤解

イベントでお酒を販売する際は、酒税法に基づいた適切な手続きが必要です。無免許販売と判断されるルール上のリスクを避けるため、以下のような勘違いがないか事前にご確認ください。

❌ 勘違い 1 イベントだから免許は不要でしょ?

💡 解説: 未開封の缶・瓶・ボトル入りのお酒をイベント等で販売(小売)する場合、原則として、すでに何らかの酒販免許(または製造免許)を有していることが前提となります。そのうえで、出店期間や要件に応じて税務署への「届出」または「期限付酒類小売業免許の申請」の手続きを行います。お祭りやマルシェ、地域の小規模なイベントであってもこのルールは適用されます。

❌ 勘違い 2 1日だけ(数時間だけ)の出店だから大丈夫!

💡 解説: 期間の長さは関係ありません。たとえ1日限り、あるいは数時間だけの限定販売であっても、事前の手続きなしでボトルやお酒そのものを販売(小売)する行為は認められていません。

❌ 勘違い 3 イベント主催者が許可してくれれば販売できる

💡 解説: 主催者の出店許可と、法律(酒税法)上の手続きは別物です。主催者側が「お酒の出店OK」としていても、税務署への適切な届出や免許申請がなければ、出店者自身が無免許販売に問われることになります。

❌ 勘違い 4 酒販免許を持つ知人の名義(または代理)なら販売できる

💡 解説: 酒類販売業免許は「人(個人・法人)」と「特定の場所」に対して交付されるものです。名義だけを借りて販売したり、仕入れや売上の主体が免許のない自身である場合は、名義貸しによる無免許販売とみなされます。無免許販売は酒税法違反となり、罰則(1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)の対象となる違法行為ですので絶対に行わないでください。

❌ 勘違い 5 保健所の営業許可(飲食店営業など)があれば販売できる

💡 解説: 保健所の許可はお酒を「コップに注いでその場で飲ませる(飲用提供)」ためのものです。缶や瓶のまま持ち帰り販売(小売)を行う場合は、税務署への手続きが必須となります。


 免許保持者が使う「期限付酒類小売業免許」 

期間限定イベントで販売する方向け

イベントやマルシェなど、あらかじめ期間と場所が定められている販売を行う場合には、
「期限付酒類小売業免許」を申請して販売することができます。

通常の免許との違いは、次のとおりです。

  • 免許の有効期間があらかじめ限定される
  • 販売場所もイベント会場など特定の場所に限定される
  • 免許交付後は、その範囲内でのみ酒類の販売が可能

対象となるのはどんな人?

この免許の対象は、既に酒類販売業免許または酒類製造免許を保有している事業者です。
単にイベント出店を希望する一般の出店者(免許を持たない個人や団体)は、この制度をそのまま利用することはできません。

つまり、主催者・出店者・製造業者の誰でも対象になるわけではなく、
要件を満たす酒類販売業者または酒類製造業者が、特定の場所・期間で販売する場合に限られます。

イベントでの酒類販売における手続きの比較

まず、届出と申請の比較をした表が下記になります。

比較項目 届出 申請(期限付酒類小売業免許)
手続の期限 販売場を開設する日の10日前まで 原則として、販売場を開設する日の2週間前まで
共通する要件
以下の条件をすべて満たしていることが必要です
  • 他の場所で免許を受けた酒類製造者又は酒類販売業者が自ら販売しますか
  • 酒類の小売目的は、特売又は在庫処分等に当たりませんか
  • イベント等の開催期間又は開催期日は、あらかじめ定められていますか
  • 博覧会場等の管理者(イベントの主催者等)との間の契約等により、販売場の設置場所が特定されていますか
追加の要件・違い 左記の条件に加え、以下のすべてに該当する場合
  • 前1か月以内に同一場所で販売場を開設するための届出を行っていないこと
  • イベント等の開催期間のうち、酒類の販売を行う期間が10日以内(連続した日であることを要しない)であること
  • イベント等の開催期間又は開催期日が、客観的に明瞭であること
  • 販売する酒類の範囲は、免許を受けている酒類の品目と同じであること
  • イベント等の開催場所以外の場所へ酒類を配達しないこと(購入者が宅配便等を利用する場合を除く)
上記の要件のいずれか一つでも満たさない場合は、こちらの申請となります。

期限付酒類小売業免許の申請要件

次の4つは、申請・届出いずれの場合にも共通する前提要件です。この前提を満たしたうえで、届出の追加要件のいずれか一つでも満たさない場合に、免許申請となります。

  • 他の場所で免許を受けた酒類製造者又は酒類販売業者が自ら販売を行う
  • 酒類の小売目的が、特売又は在庫処分等に当たらない
  • イベント等の開催期間又は開催期日があらかじめ定められている
  • 博覧会場等の管理者(イベントの主催者等)との間の契約等により、販売場の設置場所が特定されている

「届出」で済むケースの要件

次の条件をすべて満たす場合、免許申請ではなく「届出」で販売が認められます。

届出が認められる主な条件

  1. 催物等の開催期間のうち、酒類の販売を行う期間が10日以内(連続した日であることを要しない。)である
  2. 催物等の開催期間又は開催期日があらかじめ定められており、かつ、それが客観的に明瞭である
  3. 酒類の小売目的が、特売又は在庫処分等ではない
  4. 博覧会場等の管理者との間の契約等により、販売場の設置場所が特定されている
  5. 販売する酒類の範囲は、免許を受けている酒類の品目と同一である
  6. 催物等の開催場所以外の場所へ酒類を配達しない
  7. 同一者が同一場所で、前1か月以内に届出をしていない

📎 参考:
国税庁「期限付酒類小売業免許について」

販売終了後にも必要な報告書類(申請・届出共通)

期限付酒類小売業免許の申請・届出は、イベントの販売が終わっても手続き完了ではありません。国税庁の案内では、臨時販売場の開設期間終了後、申請・届出を行った所轄税務署に、以下の2つの報告書類を提出することとされています。

いずれも免許申請・届出のどちらの場合にも必要な報告です。当日の販売数量や、売場での表示・年齢確認の実施状況がそのまま記載内容になるため、イベント期間中は記録を残しておくと作成がスムーズです。開催日から逆算した準備スケジュールに、販売終了後の報告タスクもあわせて入れておきましょう。

期限付酒類小売業免許の申請代行費用

当事務所における期限付酒類小売業免許の代行費用は、次のとおりです。

手続きの種類 報酬額(税込) 対象となるケースの目安
期限付酒類小売業免許(届出) 50,000円 販売期間が10日以内など、簡易な届出の要件をすべて満たす場合
期限付酒類小売業免許(申請) 80,000円 販売期間が10日を超える場合や、その他届出の要件を満たさない場合

※書類取得や準備の実費が別途かかる場合は、着手前に必ずご案内いたします。

どちらの費用(手続き)に該当するかは、ご予定の出店・販売期間によって変わります。催物のパンフレット等の資料準備も含めてトータルでサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

👉その他の手続き費用が知りたい方は料金・費用のページをご確認ください。

どちらの手続きになるか迷ったら、
まずは当事務所にご相談ください

出店計画や販売期間に合わせて、最適な手続きと必要書類をご案内します。面倒な税務署への事前調整や書類作成もすべて代行いたします。

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イベント出店・臨時販売に関するよくある質問(FAQ)

イベントでビールやワインを販売する場合も免許が必要ですか?

原則として必要です。

ただし既に免許を保有している販売業者が一時的に販売する場合は、届出で対応できることがあります。

免許を持っていない個人でもイベント出店でお酒を売れますか?

原則としてできません。

あらかじめ販売期間が定められている季節的・臨時の催事場所での販売であれば、その場所を固定店舗とみなして免許申請できる場合があります

コップに注いで提供するだけでも「期限付酒類小売業免許」は必要ですか?

必要ありません。

お酒の提供方法によって、必要な手続きは大きく変わります。

未開封のまま販売する場合(瓶・缶・ボトル)

  • クラフトビールの缶販売
  • ワインボトル販売
  • 日本酒の四合瓶販売

→ 酒類の「小売」に該当するため期限付酒類小売業免許が必要です。

コップに注いで提供する場合

  • 生ビール提供
  • グラスワイン
  • 日本酒の試飲

→ 酒販免許は不要。保健所の「飲食店営業許可」等の範囲での提供となります。

酒販免許を持っている知り合いに来てもらえば販売できますか?

酒類販売業免許を持つ事業者が自ら販売する形なら可能ですが、名義を借りたり代理で売ってもらう形はできません。

酒類販売業免許は「人」と「場所」に紐づく免許です。
仕入れや売上の主体が免許のないご自身であるにもかかわらず、名義だけを借りるといった形は無免許販売と判断されるリスクがあります。

一方で、免許を持つ事業者自身が申請者となり自ら販売する場合は、期限付酒類小売業免許や届出の本来の対象です。ただし、会場ごとに免許・届出が必要で、品目・期間などの要件を満たすことが前提になります。

酒類販売管理者は当日現場にいるスタッフなら誰でもなれますか?

いいえ。資格要件があります。

酒類販売管理者になるには

過去3年以内に「酒類販売管理研修」を受講していること

が必要です。

未受講の場合は、申請までに講習を予約または受講しなければなりません。
※酒類販売管理者は、過去3年以内に「酒類販売管理研修」を受講した者から選任する必要があります。選任は販売業務を開始するときまでに行い、選任後2週間以内に選任届出書を提出します(申請時点では選任予定者の氏名等を記載します)。

単に責任者を決めるだけでは認められませんので注意してください。

👉酒類販売管理者の選任や詳細な仕組みについては、酒類販売管理研修の仕組みを解説のページでも詳しく解説しています。

期限付酒類小売業免許の申請代行報酬はいくらですか?

当事務所における期限付酒類小売業免許の代行費用は、手続きの種類や販売期間に応じて以下のとおりとなっております。

  • 期限付酒類小売業免許(届出):50,000円(税込)
    • 対象となるケースの目安:販売期間が10日以内など、簡易な届出の要件をすべて満たす場合
  • 期限付酒類小売業免許(申請):80,000円(税込)
    • 対象となるケースの目安:販売期間が10日を超える場合や、その他届出の要件を満たさない場合

「届出」と「申請」のどちらに該当するか分からない段階からのご相談も無料で受け付けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

👉イベント用免許だけでなく、通常の店舗販売やEC通販用免許の代行費用や登録免許税の総額については、費用・料金一覧をご確認ください。


まとめ

  • イベント販売では原則として酒販免許が必要
  • 条件を満たす場合には「期限付酒類小売業免許」や「届出」で対応できる
  • 判断が難しい場合は、所轄税務署または専門家に相談を

👉自社の出店計画がどちらに該当するか迷う場合や、書類準備を確実に行いたい場合は、無料相談・お問い合わせよりお気軽にご連絡ください。

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みのり青山行政書士事務所 代表紹介

行政書士 大谷賢司
行政書士 / ワインエキスパート 大谷 賢司

お酒の「専門知識」と「経営視点」で、
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当事務所では、酒類販売業免許の手続きを専門とし、ワインエキスパート・シードルアンバサダーとしての知識と、MBAで培った経営視点を活かして、免許取得から開業後の事業運営までを一貫して支援しています。

私たちが大切にしているのは、「免許を取ること」だけを目的としないサポートです。お酒の販売を「無理なく続けられる事業」としてスタートできるよう、実務と経営の両面から丁寧にお手伝いいたします。

事務所名 みのり青山行政書士事務所
代表者 大谷 賢司(特定行政書士・申請取次行政書士)
東京都行政書士会登録 第24081669号
役職・所属団体 東京都行政書士会渋谷支部 理事
学歴・保有資格 早稲田大学商学部卒業、同大学ビジネススクール(MBA)修了

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
日本シードルマスター協会認定シードルアンバサダー
主な実績・講演歴 ・2025年10月、2026年6月 渋谷区創業セミナー(特定創業支援等事業)にて講師を担当
・2022年 日本ソムリエ協会「ワイン検定ブロンズクラス」講師を担当
所在地 〒150-0043
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